@article{oai:kobe-c.repo.nii.ac.jp:00002228, author = {HARMON, Maurice}, journal = {女性学評論, Women's studies forum}, month = {Mar}, note = {P(論文), 男性の詩人たちによって築かれた詩の伝統を引き継ぎながらも、アイルランドの女性詩人イーバン・ボーランドは、彼女の女性としての役割と詩人としての役割を切り離さずに、女性かつ詩人であり、妻かつ母かつ郊外の住民であるという、自分自身の経験をすべて包括する女性の肖像を創り出さずにはいられなかった。ボーランドは、女性の人生が詩という想像・創作的な記録に組み込まれてこなかったため、女性たちの人生が歴史の外部におかれてきたということを気にかけていた。彼女の詩は家庭における女性たちの関心に焦点を当て、家庭という光景の持つ多様性や繰り返し、子どもたちが占める大きな役割、毎日の決まりきった仕事、そして、そこから得られる満足を描いた。これらは日常的な人間の世界を描写した、革新的で、あたたかい表現に満ちた詩である。歴史の外に忘れられてきたものたち、彼女自身の家族、幾世代にもわたる女性たちを描いた彼女の詩は、さらに厳粛で、内省的な色合いを持ち、失われたものへの悲しみを表している。ボーランドは、最近の詩において、コンテクストをさらに変化や老齢化、死にまで広げて自分自身の人生を見つめ、その中で最も重要になることは、彼女が声であった、つまり、ひとに届く言葉を持っていたということであると結論づけている。}, pages = {105--125}, title = {イーバン・ボーランド :女性詩人という複雑な状況}, volume = {12}, year = {1998} }